| 食物繊維の大切さが叫ばれて久しい。米国食物協会は 2004年に一日当たり20−35gの食物繊維を摂取する事を薦めており、同時に米国人はたった14−15gしか摂っていないと嘆いている 。 アガベイヌリンは可溶性食物繊維に分類されているほか、プレビオテイックス(ヨーグルトの餌)として大変重要な役割を果たしている。
人類を含め、殆どの動物はイヌリン加水分解酵素を持たないので、吸収されず、大腸に無傷でたどり着く。ミクロフローラ(菌叢)のなかにイヌリナーゼを分泌する菌がおり、特に有益菌の代表、ビフィズス菌が有名だ。したがって、イヌリンを含んだ食べ物を摂取すると、ビフィズス菌が優先的に増加することになる。その結果、有害菌の繁殖が抑えられる。その上、イヌリンの発酵過程で多量の乳酸などの有機酸が増え、ミネラルの吸収効率を高める。何よりも、便秘はてき面に改良される。お困りの方は、是非、一度、イヌリンの豊富な野菜類をお試しあれ。ただ、ビフィズス菌が増えるまでイヌリン摂取を数日間、続けなければならず、その後も摂取を怠ると、再び便秘が出現する。
初乳にラクツロース(ガラクトースと乳糖からなる2糖類)が含まれ、イヌリンと同じ働きをする。このため、乳児のミクロフローラがビフィズス菌で占められ、腸を有害菌から守っている。
(参考文献:「アガベから造られるテキーラ、イヌリンなどの製品およびイヌリンの研究経過報告」小倉哲也、小嶋良種、Food & Food Ingredients J. Jap. 212, 872-884 (2007)) |
